
レジ無し店舗~Amazon Go~
2017.01.17
今回の話題は中国あんまり関係有りません。個人的に気になっている話題です。
Amazonは米国時間12月5日に『Amazon Go』を発表しました。『Amazon Go』の特徴はなんと言っても『レジが無い』という事。店舗利用時のイメージは動画が公開されていますので、まずはそちらをご覧頂くのが手っ取り早いと思います。
Youtube公式動画
※Youtubeですので、中国からそのままは見れません
混雑時にレジ待ちする必要も、財布の中身を気にする必要も全く無いようです。
入店時にアプリを起動するのが面倒な気はしますが、アプリをゲートにかざせばそこからユーザトラッキングが始まるようです。
報道などによれば、カメラ、マイク、赤外線、圧力、重量センサーなどで個人と商品のトラッキング認識を行い、どのお客様がどの用品を取り出したのか、また戻したのかを認識し、間違わないように個人と商品を紐付けるようです。
また、ディープラーニングとも組み合わせ、消費者行動などを自動学習しているとの事。つまり徐々に精度が高まる仕組みになっているようです。
今までの考え方だと商品を認識するにはRFIDなどのタグ(センサー)を利用し、商品一つ一つにタグを付けなければできないと考えられていました。しかしタグを付けるにはタグの費用もかかれば、商品に取り付ける作業も発生し、現実性の低いものになっていました。
『Amazon Go』はコロンブスの卵的発想の転換が行われています。
いくつかの記事を拝見しましたが、その中では利用者の利便性が高まる事で小売業を席巻するのでは?見たいな論調が多かったです。
しかし、自分の視点は若干違います。
センサーにより顧客行動をトラッキングすることにより、顧客行動が丸裸になる事、こちらの方が小売業にはインパクトが大きいのでは無いでしょうか?
何番のゲートを通り、どの通路に向かい、通路のどこで歩みを緩め、どこで停まり、どの棚の商品を選んだのか。その後どれくらいとどまり、どの通路に向かったのか。また、どのユーザとどのユーザが同一の場所で数分間停まっていた、これは知り合いなのでは無いか?など、今まではとても集められなかった情報を集められるようになる気がします。
顧客動線の整理ができれば、顧客にとって気分の良い棚配列を作る事もできるし、薦めたい商品を効果的に薦める事も可能になりますし、ついで買いを促す事も可能になりそうです。WEBのリコメンドと同じですよね。
膨大なデータから自動車の自動運転が可能になるように、『Amazon Go』で得られた膨大なデータから、最適な店舗オペレーションが生まれそうな気がします。
上海のスーパーにはちょくちょく行くのですが、インスタントラーメンの棚にキャベツが置かれているような事が良く有ります。
これはお客さんがカゴには入れたものの、やっぱり止めたと近場の棚に置いていくのだと理解しています。
『Amazon Go』でこのような勝手な行動をされたらどうするんだろ?って思ってたのですが、商品認識はカメラも使うようですので、多分大丈夫なんでしょう。多分ですけど。
本題とは全く関係無いですが、こちらの『Amazon Go』パロディ動画も面白いです。
パロディ動画
フランスの大手スーパーチェーンが展開したパロディで、スーパーで購入した商品を自宅まで配送してもらえるサービス紹介になります。
中里